中国式鍼灸治療(中国鍼/中国針)とは
鍼灸治療について
鍼は、中国伝統医学の長い歴史に裏打ちされた高い治療効果が
期待できるとともに、体にやさしい治療法です。
当院で治療に使用する鍼は、日本製のディスポーザブル鍼です。
1回ごとの使い捨てなので、衛生的で安全です。太さは髪の毛ほどで、
鍼管という器具を用いて指で叩くように刺入するため痛みはほとんど
なく、刺されているという感覚すら感じないこともあります。
お灸は、穏やかな温かさのものを使用しております。
中国伝統の石玉温灸や日本のよもぎ灸を、皮膚に直接当たらない
間接的な方法で使用しています。
お灸は体を芯から温めるので、経絡の循環改善に非常に効果があり
ます。特に冷えの改善や免疫力のアップに効果的です。
鍼灸治療は、血液循環を促進して緊張した筋肉を緩めたり、生体の
自然な反応を誘発することによって、自律神経や免疫系にも深く作用を
及ぼします。鍼灸治療には自然治癒力を引き出し、様々な症状を改善
する効果があります。
当院における中国式鍼灸治療の理論
中国鍼というと、中国製の鍼を使用すると思われるかも知れませんが、
当院の行っている中国鍼治療はそうではありません。
鍼は日本製のものを使用しております。 「
中国鍼」とは、鍼そのものを
指す言葉ではなく、
中国理論に基づいた鍼の治療法を指す言葉なのです。
当院で行っている中国鍼の治療理論は、二つあります。
以下でその二つを説明いたします。
【弁証鍼法】
人間の身体の「不調」の原因には、二種類あります。
ひとつは、生体が内側や外側からの刺激に過剰に反応して、
興奮が亢進してしまっている状態です。
症状の例としては、
高熱・痛み・炎症などです。
この場合は強い手技を用いて、過剰な反応を抑制します。
この、反応を抑制する方法を、鍼灸の用語で「
瀉法」と言います。
もうひとつは
反応が不足している場合で、例として
慢性消耗、
心神耗弱などがあげられます。
この場合は弱めの手技によって、生理反応を鼓舞することが必要です。
これを鍼灸の用語で「
補法」と言います。
これらの補瀉の手法によって失調した内蔵機能を整え、
渋滞している気血の運行を順調に戻します。
これが、当院で行っている「
弁証鍼法」です。
【子午流注】
中国の時間医学理論に基づいて、その時間に対応して最も活性化する
経穴を使用して内蔵機能を調整し、病状を改善する手法です。
中国式鍼灸治療の特徴
中国鍼(中国針とも表記します)には、3000年の歴史があります。
今でも「薬石」という言葉が残っているように、中国では「薬」と並んで「石」
すなわち鍼が医療体系の二本の柱であるといっても過言ではありません。
その中国鍼には、次のような優れた特徴があります。
①
効果が長時間続く
。
②
鎮痛効果に優れている。(代表的な例に「
鍼麻酔」があります)
③
即効性がある。
中国鍼で効果があった疾患例
いずれも当院で過去に良い結果の出た例です。
◎パーキンソン病
◎耳鳴り、突発性難聴
◎ぎっくり腰、腰痛
◎顔面マヒ
◎脳血管障害の後遺症(片麻痺、構音障害など)
◎脱毛、円形脱毛
◎アトピー、喘息、花粉症などアレルギー症状
◎片頭痛
◎頑固な痛み
◎その他慢性病
具体的な治療法のいろいろ
■灸頭鍼・・・刺した鍼の頭部にもぐさを付け、輻射熱で患部を温める療法です。
■吸鍼法・・・刺鍼した部位に同時に吸玉を施し、血流を良くして老廃物や瘀血を
解消します。固定化した痛みに特に有効です。
■透刺鍼・・・二つの経絡を連結するように鍼を打ち、気・血・水の流れを改善します。
■頭皮鍼・・・頭皮に鍼を施します。脳血管障害の後遺症の治療などに。
■面鍼(美容鍼)・・・顔面部に鍼を施します。
鍼灸治療の適応疾患
鍼灸治療には、運動器・循環器・消化器・呼吸器・内分泌・神経疾患など
のさまざまな疾病に対し効果があることを、WHO(世界保健機関)も認め
ています。特に、慢性疾患や難病治療・種々の疼痛疾患等に世界で広く
用いられています。
また、中医学には『未病治』という概念があります。これは体内環境の乱れ
から起こる病気未満の体調不良(未病)を治療し、病気の発症を予防する
という考えです。ストレスが原因と思われるさまざまな未病でお悩みの方に、
予防医学としての鍼灸治療をお勧めいたします。
≪WHOが認める鍼灸適応症≫
| 系統・分類 |
適応疾患の例 |
| 神 経 系 |
神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー等 |
| 運動器系 |
関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)等 |
| 循環器系 |
心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ等 |
| 呼吸器系 |
気管支炎・喘息・風邪および予防等 |
| 消化器系 |
胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾等
|
| 代謝内分秘系 |
バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血等 |
| 生殖・泌尿器系 |
膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎等
|
| 婦人科系 |
更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊等
|
| 耳鼻咽喉科系 |
中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・蓄膿症・咽喉頭炎・扁桃腺炎等 |
| 眼 科 系 |
眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい等 |
| 小児科系 |
小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善等 |